つみたてNISAは投資未経験者や初心者の味方なのか

日本では未だに投資について「危険なもの」という認識を根強く持っている人が多いようですが、そんな中でも徐々に広まりつつある『つみたてNISA』

国が推進している制度で、投資をしたことがない人や投資を始めたばかりの人にもオススメと言われている制度です。

しかし、それは本当なのでしょうか?

今回は、そんなつみたてNISAについて焦点を当てていきたいと思います。

つみたてNISAとは

「そもそもつみたてNISAをよく知らない」という方のために極めて簡潔に説明しますと、ある定められた期間中に購入した投資信託で得られた利益(配当金や売却益)に税金がかからないという制度です。

僕がここで細かく説明するよりも、金融庁のホームページでとても丁寧に説明してくれているので、詳細を知りたいという方はぜひこちらをご覧ください。

ちなみに、NISAは『Nippon Individual Savings Account(ニッポン・インディビジュアル・セービングス・アカウント)』の略称で、日本語に直訳すると『日本個人貯蓄口座』ですが、日本語名では『少額投資非課税制度』が正式名称となっています。

つまり、つみたてNISAとは小額投資を行う場合に有効な制度であると言えます。

仕組み自体が未経験者や初心者向け

つみたてNISAの内容をご覧いただくと分かりますが、つみたてNISAはその仕組みが未経験者や初心者に利用してもらうことを前提にしている形となっています。

毎年40万円を非課税の投資枠の上限として、購入できる商品は金融庁が指定した公募株式投資信託と上場投資信託(ETF)を組み合わせた合計183本のみ(2020年9月時点)。

一見すると制約が多いように感じますが、金融商品は星の数ほどありますし、中にはリスクが高いものもあります。

未経験者や初心者が無闇に手を出すと思わぬ損失を出してしまう可能性が高いにも関わらず、ではどれが比較的安全でどれがリスクの高い商品なのか、またどのようにして利益を出していけばいいのかなど、自分で全てイチから決めようとすると大変難しいのです。

しかし、つみたてNISAでは上記のような制約があるため、あとはこの枠の中にあるものから決めればいいだけです。

また、選択可能な商品は全て金融庁が厳格に定めた基準(費用・情報公開の透明性・リスクなど)をクリアしているものなので、大きな損失を被る可能性も低いです(もちろんあくまで投資なので、損失が出る可能性はあります)。

加えて1年間で最大40万円までという投資額設定なので、資金が少なくても取り組みやすいです。

以上のことから、未経験者や初心者でも比較的気軽に投資にチャレンジすることができるのです。

まさに未経験者・初心者向けですね。

短期間で大きな利益を得たい場合には向かない

ここまで見てみると良いことづくめの雰囲気ですが、つみたてNISAも万能ではありません。

それは短期間での大きな利益は期待できないということです。

その理由として、主に以下の2点が挙げられます。

投資信託やETFという商品の性質

つみたてNISAで扱える投資信託・ETFは、多数の投資家が投入した資金をファンドマネージャーという投資のプロがいくつもの商品に分散して投資し、これを運用することで利益を得るという仕組みになっています。

この手法は万が一いずれかの商品が値下がりしても、他の商品が値上がりしていれば損失をカバーできるという、リスク管理が可能となっています。

しかし逆に言えば、いずれかの商品が大きく値上がりしても分散して少なく購入している状態のため、利益も限定的になるということです。

もちろん長期的に見ればトータルで大きな利益を得られる可能性は十分ありますが、短期間ではそれが難しい側面があります。

投資可能金額が限定されている

投資においては、投入する金額が大きければ大きいほど得られる利益も大きくなるという前提があります。

しかし上記で説明した通り、つみたてNISAでは年間で投資可能な金額が40万円と制限されているため、どうしても得られる利益に限界があるのです。

毎年積みあげていけば大きな金額となり利益も大きくなりますが、1~2年という単位で大きな利益を享受することは現実的ではありません。

魅力的ではあるが無理に使う制度でもない

通常、投資によって得られた利益にかかる税金は20.315%とかなり大きい割合のため、これを非課税とするつみたてNISAが魅力的であることに間違いはありません。

しかし、つみたてNISAは10~20年という長期間の投資の積み重ねによってその真価を発揮するものであり、数年で目に見える結果を出せる可能性は極めて低いです。

そのため、未経験者や初心者でもなるべく早めに利益を出したいという人は、つみたてNISAではなく通常のNISAで個別株投資(それぞれの会社の株式を購入する投資手法)をするなどした方が効率的かもしれません。

大切なことは自分の目標や目的を叶えるために本当につみたてNISAが必要かを考え、もし必要でなければ使わないという選択をすることです。

決して無理して使うものではないということを覚えておきましょう。

まとめ

どんな制度も、全ての人に有効なものはありません。

周囲がどれだけ「これは良い」と話していても、それが自分にも良いものとは限らないということです。

つみたてNISAの特徴をしっかりと把握し、自分の投資に活かせるかどうかを検討してみましょう。

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