嘘と建前が優先される日本社会の面接で本音を貫いた話

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日本の就活は嘘と建前のオンパレードだと、就活をしている方々は呆れた口調で言います。

みんなが同じようなスーツを着て、同じような髪型をして、繰り返し練習した面接対策の成果を発表する。

「こんなもの、くだらない。」

そう感じつつも、やらなければならないジレンマに苦しんでいるのではないでしょうか。

そんな中で僕が思い出すのは、以前勤めていた会社で管理職の登用面接を受けた時のことです。

受けるつもりがなかった面接

当時、僕は20代後半でその会社で3年ほど働いていた頃でした。

その会社では管理職のポストに上がりたい社員を社内公募で採用しており、その時も2つのポストが用意されていました。

実はその1年以上前に管理職を経験していた僕は、諸事情からもう2度と管理職にはならないという決意のもと降りた存在。

だから管理職に興味はなかったですし、応募する気もサラサラなかったのですが、先輩から「もう1度チャレンジしてみないか」と半ば強引に説得され、渋々応募することに。

登用試験には1次審査(書類審査)2次審査(面接)があり、応募者は僕を含めて5名。

応募締切ギリギリまで拒否していたため、とても適当に書いた書類を送っていたこともあり、てっきりここで落選すると思っていました。

しかし、その予想に反し1次審査に通過した旨の通知が届き、何の準備もしないまま面接に臨むことになったのです。

テンプレートな質問ばかり

Group of people waiting for job interview

面接室に入ると、3人の面接官が待ち構えていました。

3人とも僕が管理職時代に何度も接したことのある役員で、懐かしい顔ぶれだなと勝手に思いながら面接が開始。

しかし、ここで早くも応募したことを後悔しました。

というのも、「今回管理職登用に応募した動機は?」や「どんな管理職になりたいか?」など、既に応募用紙に書いていたことを質問されたからです。

応募者が何人もいるならまだしも、わずか数名にも関わらず面接前に書類を確認していないと思わせる質問ばかりで、億劫に思いながらも仕方なく答えていました。

答えながら、「無駄な時間を過ごしているなぁ」と思わずにはいられませんでした。

『職場の課題』は何?

面接が進むにつれ「早く終われ・・・」という気持ちが大きくなっていたのですが、ふと面接官からこんな質問が。

「今のこの職場における課題と、これを解決するために必要なことは何だと思いますか?」

唐突な応募用紙にはなかった質問です。

一瞬、どこまでストレートに言おうか考え、頭に浮かんだことをそのまま言ってみることにしました。

「今の職場に目標や希望を持っている社員は、ほぼ皆無だと思います。そんな状態でこの仕事に対するモチベーションを高めるのはほぼ不可能なので、たとえこの先ここを辞めてどこに行っても、ちゃんと通用するスキルを身に付けてあげられるようにすることではないかと。」

振り返ってみても、めちゃくちゃな発言です(笑)

要約すれば、「この職場にはもう期待できない」と言っているようなものなのですから、とてもこれから管理職になりたいと思っている人間の発言ではありません。

でも、それは嘘も建前もない僕の本音でした。

表情が曇る面接官達

「ほぼ皆無・・・ですか。」

面接官の1人が苦笑いしながらつぶやきます。

もう1人の面接官は「まぁ、それでも仕事である以上、どれだけモチベーションがなくとも我々はやらなければならないことがありますから。」と、フォローするような発言。

そして3人目の面接官は、何も言わず無表情で沈黙。

苦笑していた面接官が、さらに質問を重ねます。

「もし管理職になって、どうしても相性の合わない上司や、苦手な上司と仕事をともにしなければならなくなった時、あなたはどうしますか?」

僕は少し考え、こう返しました。

「どれだけ話し合っても理解し合えないと思いますが、こちらが思っていることはは全て言います。嘘や建前を並べても、それは全部意味のないことですから。」

明らかに面接官達の表情が曇りましたが、無視して続けます。

「僕は昔から、本音を言わず空気を読む傾向がありました。でも、もうそんなことをしても仕方ありません。今もこの職場で必死に耐えている人達が、たとえ辞めてどこに行っても、ここで仕事して良かったと思えるならそれでいいと思います。」

言い終わった後のことは、正直覚えていません。

この後の登用可否の連絡時期、待遇のことなど説明されたと思いますが、もうそんなのどうでも良かったんです。

嘘も建前もなく、本音を言えた。社会人としてどれだけ間違っていたとしても、これ以上正しいことはないと心から思えました。

「嘘と建前を言っていたら採用されていた」

案の定というか、管理職登用には見事に落ちました。

そのことに後悔も何もなかったのですが、後日上司に呼ばれ、面接の感想を聞かれました。

ありのままを話したところ、苦笑されながらこんなことを言われました。

「あの面接をする前の時点ではお前を登用する線で濃厚だったようだが、面接でお前があまりにネガティブな発言をするもんだからやめたらしい。面接官の1人が言ってたそうだ、あそこで嘘でも建前でもいいから言葉を並べていたら、お前を登用していた。と。」

どこまでもくだらないなぁと思いつつ、登用されなくて良かったと心から思ったことを今でも今覚えています。

本音で生きていきたいなら

誤解してはいけないのが、この話は決して良いものでも褒められるものでもありません。

むしろ社会人として、特にこの日本社会であんな発言をするのは、リスクでしかないと思います。

嘘と建前を使わなければ成功しないのは、この僕の事例でよくご理解いただけたのではないでしょうか。

どれだけ文句や不満を言っても、今後も日本ではこれが変わることは多分ありません。

もしそんなことを気にせず、本音で生きていきたいと思うのなら、少なくとも会社員という立場では難しいでしょう。

フリーランス・起業・副業・・・色々な手段はありますが、自分で稼げる力が必要です。

嘘と建前で会社員の道へ進むか、フリーランスなどの道へ進むか。

どうか悔いのない方を選んでほしいと思います。

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