日本において、タトゥーの印象は決して良くありません。
昔からタトゥーは一般人が入れるようなものではないと認識されており、入れている人には冷たい視線が向けられ避けられるようになっていました。
格闘家にはタトゥーを入れている人が一定数いて、それが『格闘技=怖い』というイメージを持たせている可能性は否めません。
しかし、タトゥー自体は法律に違反しているものではなく、入れるかどうかは本人の自由であるというのも事実です。
今回は、格闘技とタトゥーについてお話したいと思います。
『タトゥーがある=怖い人』ではない
まずこれだけは誤解しないでほしいのですが、タトゥーがあるからといってその人の人間性に問題があるというわけではありません。
僕が高校生の頃に格闘技ジムに入会した時、ジムにはタトゥーを入れている人がたくさんいました。
正直最初は結構怖くて、あまり関わらない方がいいのかな…と思っていたのですが、いざ話してみるとみんな分別のある大人で、新人や後輩をイジめたり、罵声を浴びせるなどは一切しませんでした。
タトゥーがあるか無いかの違いだけで、彼等も僕達と何ら変わらない人間なのです。
格闘家がタトゥーを入れる意味
そもそもなぜ格闘家はタトゥーを入れている割合が高いのか。
タトゥーを入れる理由は人それぞれで、自分の信念をタトゥーで表現したり、大切な人を表すモチーフを入れることで愛情を示したりと千差万別です。
数多いる周囲の格闘家に埋もれてしまわないように、自分を印象づけるという意味で入れる人もいるかもしれません。
確かに格闘技は目立ってナンボの世界ですから、タトゥーで差別化を図るのは格闘家として間違った選択ではないと思います。
僕自身はタトゥーを入れていませんが、一時期タトゥーも悪くないなぁと思い入れるか考えてみたこともあります。
ただ悪ぶって入れるわけではないのです。
格闘技でもタトゥーを入れるリスクはある
一方で、今の日本の格闘技はタトゥーに寛容かというとそんなことはありません。
JBC(日本ボクシングコミッション)やK-1など、各団体でタトゥーがある選手について試合時はタトゥーを隠す処置を施すように規則を定めています。
だからタトゥーを入れることは、正直に言えば格闘技においても特にメリットはないんです。
格闘技とタトゥーの関係性は変化するのか
個人的な予測では、今後もしばらくは日本の格闘技でのタトゥーへの扱いは変わらないだろうと思っています。
あまりこんなことは言いたくありませんが、まだまだ各団体の上層部には頭の固いオジサマがたくさんいるので、彼等がタトゥーに対しての考えを変えることはないでしょう。
何より、日本人全体(特に高齢層の方々)のタトゥーへの印象は冒頭で申し上げた通りですから、最低でもあと数十年は時間が必要なはずです。
とはいえ、どんな文化や価値観も不変なものはないので、いつか必ず変わる時は来ます。
僕はタトゥーに対して是非はありませんが、何にせよタトゥーと格闘技が良い具合にリンクし双方に良い影響をもたらしたら良いなぁと思うばかりです。
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