キックボクシングにおけるスイッチヒッターのメリットとは

ボクシング
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キックボクシングには『スイッチヒッター』と呼ばれるスタイルを使う選手がいます。

キックボクシングは『オーソドックス』と『サウスポー』という2種類の構え方が存在し、通常右利きの人が使う構えがオーソドックス、左利きの人が使う構えがサウスポーとなります。

そしてスイッチヒッターは、この2種類の構えを場面に合わせて切り替えて戦うスタイルを取ります。

最近はこのスタイルも珍しいものではなくなりましたが、スイッチヒッターには具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

今回はその点を、格闘技歴10年以上の僕がお話したいと思います。

距離感を掴ませにくくできる

キックボクシングの勝敗を左右する要素の1つに、『距離感』があります。

簡単に言えば相手との間合いのことで、良い距離感だと自分の攻撃は相手にポンポン当たるけど、相手の攻撃はこちらには届かない有利な状態を作り出せるのです(悪い距離感はその逆で不利な状態になります)。

だから距離感は戦いの中でお互いが常に探り合うこととなる重要なものですが、スイッチヒッターが構えを切り替えるとそれまでとは距離感が変わるので、相手はまた最初から探りを始めなければなりません。

もし相手に良い距離感を取られていると感じた場合は、スイッチすることでリセットをかけ自分の優位に持っていける可能性が生まれます。

相手が攻めにくい状態を作れる

キックボクシングではオーソドックスとサウスポーで、有効な攻め方が変わります。

それと合わせて、それぞれのクセや傾向を見て相手はどのように攻めるかを考えてきます。

スイッチヒッターは構えを切り替えるため、相手はそのたびに攻め方を変えなければなりません。

大抵の選手はどちらも同じように得意ということはなく、オーソドックスとサウスポーで対応力に差が出ます。

こちらは相手の様子を見て切り替えていけば、相手が攻めにくい状態を作り有利に進めることができます。

戦略の幅を広げることができる

キックボクシングはパンチとキックを使って闘う格闘技です。

ルールで制限された中からいかに相手の予測を上回り、不意をついた攻撃をおこなえるかによって勝敗が決まります。

つまり考え無しにやるのではなく、そのための戦略を考える必要があるということです。

そしてこの戦略の幅が広ければ広いほど、勝機は生まれやすくなります。

オーソドックスにはオーソドックスとしての戦略の組み立て方があり、サウスポーにはサウスポーとしての戦略の組み立て方があるので、これが両方使えるスイッチヒッターはそれだけ優位に立てるのです。

まとめ

以上がスイッチヒッターのメリットです。

・距離感を掴ませにくくできる
・攻めにくい状態を作れる
・戦略の幅を広げることができる

このスタイルは一朝一夕で身に付くものではありませんし、中途半端に使うとかえって相手に隙を作ってしまうといったデメリットもあります。

しかしもし自在に使いこなせるようになれば、これ以上ない大きな武器になります。

焦らず少しずつ試して、自分のモノにしていけたら最高ですね。

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