キックボクシングから総合格闘技に転向して分かったこと

ボクシング
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最近はキックボクシングで活躍していた選手が、総合格闘技への転向・参戦を表明することも多くなりました。

「トップレベルのキックボクサーは総合格闘技でもKOを見せられるのか!」という感じで煽りVTRが作られ、観客も注目します。

かくいう僕も以前、キックボクシングから総合格闘技へ転向し、試合に出場した経験があります。

今回は、

・キックボクシングから総合格闘技への転向を考えているけどぶっちゃけどうなのか

と悩んでいる人のために、僕が実際に転向してみて気付いた3つのことをお話します。 

この記事を書いている僕は、

・格闘技歴10年以上 
・アマチュア選手としてキックボクシングや総合格闘技の試合へ出場経験あり
・ボクシングのプロライセンス取得に向けて現役で練習中

な人間なので、かなり参考になると思います。

キックボクシングと総合格闘技の打撃は全く違う

よく言われていることですが、キックボクシングで培った打撃は、総合格闘技では通用しません。 

これは無意味とか無駄というわけではなく、キックボクシングの時の打撃を総合格闘技にそのまま使うのが難しいということです。

具体的には以下の通りです。

・タックルや組み付きがあるから、それを警戒しながら打撃を使う必要がある
・グローブの大きさが全く違うため、距離感や戦法が変わる

キックボクシングは打撃のみで勝負しますが、総合格闘技はそれとあわせてタックルも組み付きもあります。

だから無闇に打撃を打つとそれにあわせてあっという間に組み伏せられて倒されます。

また、キックボクシングではボクシンググローブを使用しますが総合格闘技はオープンフィンガーグローブです。

グローブの大きさが変われば相手との距離感、攻撃と防御の駆け引きも変わります。

これらをしっかり理解していないと痛い目を見ます。

根本から意識とスタイルを見直さないと勝てない

キックボクシングはアップライトでの構えが基本です。

総合格闘技では前述の通りタックルも組み付きもあるため、重心が垂直にあるアップライトの相手ほど仕掛けやすいものはありません。

よく試合前の記者会見でキックボクサー側が「打撃でKOします」と宣言していますが、それを有限実行できた選手は正直少ないです。

キックボクシング歴が長ければ長いほど「総合格闘家の打撃は大したことない」と侮りがちですが、戦う土俵が違うのにキックボクシングの意識とスタイルで勝てるほど、総合格闘技は甘くないです。

フィジカル(筋力・金持久力)の強さがキックボクシング以上に求められる

ルールにもよりますが、キックボクシングではフィジカル面で相手より劣っていても、テクニックで何とかできる場合があります。

総合格闘技はタックルや組み付き、寝技があり身体が密着した状態での攻防が頻繁に発生するため、フィジカルで劣っているとかなり不利な展開になります。

だからキックボクシング以上にフィジカルトレーニングで身体の土台を鍛え上げる必要があり、逆にこれがないと厳しいです。

キックボクサーと総合格闘家の身体は、同じ階級でも大きさが違うことが多々あります。

このことからも、フィジカルがものを言うのが分かりますね。

まとめ

キックボクシングから総合格闘技へ転向して分かったことをお話しました。

  • キックボクシングと総合格闘技の打撃は全く違う
  • 根本から意識とスタイルを見直さないと勝てない
  • フィジカル(筋力・金持久力)の強さがキックボクシング以上に求められる

これは他の格闘技に転向した際も同様ですが、同じ格闘技というカテゴリにあるとはいえ、ルールが異なれば全てが変わります。

自分がこれまで積み上げてきた格闘技での実績は、別の格闘技に転向した時点で一から積み直しになることを肝に命じて取り組みましょう。

変なプライドや偏見をいかに早く捨てて対応できるようになりかが、勝敗を分けるポイントになります。

それも踏まえて本当に転向するかどうかよく考えて、決めてもらえればと思います。

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