日本国内において大企業と呼ばれる規模の会社は、わずか0.3%と非常に少ない数です。
残り99.7%は中小企業となっており、社会人のほとんどの方はここで働いていることでしょう。
そんな中小企業ですが、規模が小さければ小さいほど社長と接する機会は多く、その人柄や性格が分かります。
そして社長がどんな人物かによって、その企業の気風や雰囲気のは大きく異なります。
僕は過去にある中小企業に勤めていましたが、そこのA社長はまさにダメダメで、全社員から嫌われていました。
そして、今や当時いた社員は誰も残っていないと、風の噂で聞いています。
本記事では、そういったダメ社長が持つ5つの特徴と、その中小企業に入ってしまった方が何をすべきかを解説していきます。
会社の良し悪しは社長が握っている
大前提として、会社がどんなものになるかは、社長や役員といったトップ層が左右します。
これが中小企業になると、社長の影響力が良くも悪くも社員全体に伝わりやすくなるため、社長によって会社のあらゆることが決定されます。
つまり社長がダメな人物であればあるほど、その会社もダメになるのです。
社長はその会社の顔として、自社のホームページはもちろん、様々な媒体で取材を受けています。
昨今は口コミサイトでその社長の評判が記載されていることは珍しくないので、そういった諸々の情報から社長がどんな人物かを見極めるのは非常に重要です。
もし公の場では良いことを言っていても、口コミではボロクソに書かれているのであれば、その社長の会社は警戒すべきでしょう。
そのようなギャップのある社長は、ハラスメントを当たり前にしてくる問題のある人物である可能性が高いです。
ダメな社長の5つの特徴
会社を腐ったものにしてしまうダメ社長には、いくつかの共通する特徴があります。
具体的には、以下の5つがそれに当たります。
男尊女卑をしている
「男は仕事をして、女は男を助けるもの」などという男尊女卑は、今や過去の負の遺物といえます。
しかし、ダメ社長はこんな遥か昔の価値観を未だに引きずり、女性を軽視しています。
僕の知るA社長もこの1人で、「女はダメやな〜」と女性社員の目の前で笑いながら言っていました。
こいつ正気か疑うと同時に、こんなことを平然と言えてしまう神経が信じられず、唖然としかできなかったです。
これが仮にも1つの組織を率いる立場にいると思うと、恐ろしいですよね。
新しいものを拒否し古いものに固執する
どんな時代になっても生き残っていけるのは、変化に柔軟に対応し、新しいものにも興味を持って歩み寄る姿勢です。
逆に言えば生き残れないのは、いつまでも既存のものに固執し変化を嫌うことです。
もちろんダメ社長は後者のタイプで、変化を受け入れず自分がやってきたやり方を絶対的に正しいと信じています。
A社長も例に漏れず、新しいものに対して拒否感を示すことばかりでした。
電子機器は疎いのに学ぼうとせず、夏のクールビズは「あんなの取引先様に失礼や!」などと言って、頑として認めなかったのです。
「近頃の奴等はすぐ体調が悪いなんて言い出すが、あんなの根性がないだけや!」
こんな根性論をしょっちゅう持ち出して、社員を辟易させていました。
デスクで寝ている
社長のデスクというのは、どんな会社でも社員のそれと比べて非常に高価で、かつ上質なもので用意されています。
中小企業の場合、社長室はなくてもデスクは分かりやすいほど豪華になっており、椅子も同様です。
ダメ社長はそんな自らのデスクで堂々と寝ます。
A社長は前日にお気に入りのバーでワインをしこたま飲んで、翌日お酒の匂いをさせながら出勤して、朝から爆睡していました。
しかし社長相手に注意できる社員はいないので、みんな見て見ぬふりで仕事していたのは異常な光景でしたね。
いつも怒鳴り散らしている
いわゆる人格者と呼ばれる人は、無闇に怒鳴ったりせず、どんなことにも冷静に対処・対応します。
怒鳴ったとしても状況は良くならないことを知っており、周囲へ与える悪影響も理解しているからです。
そのため、これができる人がトップにいると、みんながどんなことも報・連・相をしやすい風通しの良い環境になります。
しかし、ダメ社長は毎日何かしらのことで、社員へ怒鳴り散らします。
そうしていると社員は、「怒鳴られたくない」と思い、何かあっても報・連・相をしなくなり、それが致命的な問題に繋がってしまうことも。
また、自己肯定感を失い、仕事へのモチベーションも奪われていきます。
A社長はその典型で、普段から社員へ怒鳴っていたせいで、社員は何をするにも社長の顔色を伺うようになって、社長へ何か相談することも全くありませんでした。
社員を否定ばかりする
本来トップのあるべき姿とは、自分の管理下にある人達を普段は見守り自由にやらせながらも、必要に応じて指導や助言をして、いざ何かあれば責任を取ることです。
これができる人の下にいる社員は伸び伸びと行動し頑張ってくれますし、結果も出やすくなります。
反して社員を否定ばかりする人が上にいると、社員はどんどん臆病になって何もしなくなり、気が付けば1人また1人と辞めていきます。
離職率が高いことを課題にしている中小企業も少なくありませんが、そこにはこのような問題が背景にあるケースも。
人間は否定ばかりされていると、「自分はダメな奴なんだ」と考えるようになって何も出来なくなってしまいます。
特に組織の長である社長から否定されてしまうと、その組織では「無能」という認識を与えてしまうことになりかねません。
ダメ社長のいる中小企業に入ってしまったらやるべき4つのこと
ダメ社長の率いる中小企業は、遅かれ早かれ潰れる可能性が非常に高いです。
そんな場所で働いても消耗するだけですし時間を無駄にしてしまうので、入社しないのが1番です。
ですが、もしあなたが入社してしまったら。
今から挙げる以下の4つのことを実行して、可能な限り早く辞めることをおすすめします。
転職活動を始める
とにかくまずは転職活動です。
今度は二の轍を踏まないように、応募する前にその会社のリサーチはしっかり行いましょう。
無理に正社員にこだわらず、自分が何であれば興味を持ち、納得して仕事ができるのかが重要です。
またこの機会に自分のスキルや経験の棚卸しを行い、今後どうしていくかも考えてみましょう。
そのために仕事を休んだり、適度にサボるのもアリです。僕自身、そうして時間を作っていました。
ダメ社長のいる会社の犠牲になる必要はありません。
スキル習得のために勉強する
スキルはいくらあっても困らないものです。
あればあるほど、自分のできることの幅が広がります。
資格のあるものなら、それが客観的な評価にもなります。
今後生きていく上で身に付けておいて損はないので、スキル習得に向けて勉強を始めてみましょう。
たとえ途中でやめてしまっても、それはそれで自分には向いていなかったと分かるので、良い収穫になります。
何を勉強するか迷う人は、まず資格情報サイトなどを見て決めると良いでしょう。
目立たず静かに最低限の仕事だけをする
ダメ社長のもとで働く上で、目立つような行動はしない方が無難です。
このような社長は自分の意思や価値観と僅かでも違うものが許せず、それを見つけると徹底的に叩いてきます。
中小企業はただでさえ社長との距離が近く、目がつきやすい環境にあります。
なので静かに最低限の仕事だけして、何も言われない状態にしておくのがベストです。
ストレス少なく、こちらの消耗も極力しなくていいように振る舞うのが、ダメ社長のいる中小企業でやっていくコツです。
反論や反抗はしない
ダメ社長が自分に異を唱える人へ耳を傾けることはありません。
それどころか、排除するためにあらゆることをしてくるでしょう。
このことから、たとえダメ社長に何を言われたとしても、それに反論や反抗することはやめておくべきです。
1度でもしたら、この手のタイプはしつこく追及してきて、面倒なことにしかありません。
理不尽なことを言われれば腹が立つのは当然ですが、こちらが大人として冷静に対応しましょう。
ターゲットにされたら即座に辞めるべき
ここまで中小企業におけるダメ社長の特徴や、そこに入社してしまった時にすべきことを解説してきました。
最後に1点覚えておいてほしいのが、もしあなたがダメ社長のターゲットにされたら、即座に辞めるべきということ。
僕自身がそうだったのですが、社長にターゲットにされると、あなたが辞めるまでそれは終わりません。
また、社長の行為を咎められる人はおらず、下手をすると社長に唆されて攻撃してくる社員も出てくる可能性があります。
そうなったらどこにも逃げ場がなく、本当につらい日々を送ることになります。
だからもしそうなってしまったら、今すぐ辞めて自分の身を守るべきです。
僕のように中途半端に残っていても、良いことはありません。
次の仕事が決まっていなくても、今後の見通しが定まっていなくても、それは後からじっくり考えればいいだけ。
お金についてはバイトや派遣で稼ぐなど、手段はたくさんあるので不安がる必要もありません。
まず最優先は今のあなた自身のことだというのを忘れないでくださいね。
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